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beninoa

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国際結婚の諸相

題名:国際結婚の諸相

著者:竹下 修子
出版社:学文社

日本人が、国際結婚といわれて久しく、さまざまな国のカップルが登場している。
世界中に、日本人が飛び出していき、また、外国人も日本を目指してきた。
そんなさまざまな諸相から著者は、台湾に滞在する台湾人夫と日本人妻のカップルに着目。
現地でアンケートを取ったり、直接インタビューに行き、さまざまな時代のカップルと出会い
交流することで、国際結婚を学術的に分析、解析している。
さらに、日本における、イスラム信者の急増に伴うイスラム夫と日本人妻の改宗による妻の
心情、夫の心情を分析、また、ニューカマー外国人のエスニック料理店の開店にまつわる
エピソードを元に国際結婚における家族の役割を解析している。

台湾においては、私は中国の旅行や、留学を経験していたのに、台湾という存在に対しては
昔は、蒋介石の国、今は、日本と変わらないような近代的な開放的な民主都市の国。
というイメージしかなく、この本を読んで、日本の植民地時代が50年もあり、その中での結婚、
蒋介石がやってきてからの時代、民主化前、民主化後、こんなにも、めまぐるしく体制が変化し
そこにおける人間が何人だからというだけで、苦しめらたり、時代に翻弄されることがあるのだと
知りました。そして、抑圧されている立場から、自分たちの力でも体制は変えられるのだということを
自分たちで、実行し、遂行している姿は、とても頼もしく思えました。
この中で、夫と夫との家族、特に姑の関係が取りざたされて、
嫁と姑の問題は万国共通、難しい問題ですが、自分の両親、親族が遠く離れている立場の彼女たちは
ただただ、姑の顔色を伺うことに集中しなくてはいけない。
若くて、活発な現代っ子の方が、要領よく人生をうまく切り抜けているなというのが、
興味深かったです。



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